ご挨拶
「減塩サミット in 広島 2014」を開催させて頂くにあたり、ご挨拶を申しあげます。
さて、この度、「第3回臨床高血圧フォーラム」(日本高血圧学会主催)を、平成26年5月24日(土)、25日(日)の2日間、広島国際会議場にて開催いたしますが、特別企画として、旧広島市民球場跡地を会場として「減塩サミット in 広島 2014」を開催いたします。
日本人は世界で最も多く食塩を摂っている国民で、この過剰な塩分摂取は4,000万人の国民が罹患している高血圧の主な原因の一つです。そして高血圧は脳卒中、心臓病、腎臓病などの主たる基礎疾患です。また、食塩の摂り過ぎは高血圧ばかりでなく、直接脳卒中や心臓病、腎臓病などの原因にもなります。従って減塩は最も安価な心臓血管病の予防法なのですが、減塩を実行することは実際には容易ではありません。日本高血圧学会では、国民の高血圧予防や治療、さらに健康維持のために1日の食塩摂取量を6g未満とするよう推奨しています。
減塩サミットでは、①健康維持のために減塩を中心とした食の重要性を啓蒙すること、②減塩を実行できる社会環境の整備を促進することを目的としています。減塩の重要性、その方法を、体験を通して楽しく学べるように、減塩や食生活の改善に関するトークショー、減塩クッキングショー、減塩食材や加工食品の展示・即売(30店舗・企業を予定)、美味しい減塩料理の食べ歩き(20店舗を予定)を企画しています。広島市と呉市を中心に美味しさにこだわった減塩低カロリーの食事を食べられる数十店の「こだわりのヘルシーグルメダイエットレストラン」があり、今回店舗を出店頂いています。この活動は近隣の尾道市や大竹市、三次市などにも広がっています。この機会に是非、美味しい減塩食体験をしてください。
減塩は子供の時から始めることが大切です。そこで子供たちにも参加・学習できるように減塩に関するポスター、作文、川柳、討論会などを企画しています。また、医療関係者、栄養士、食品企業、料理業界、行政が参加する減塩シンポジウムなどを行い、これら多業種が交流しながら減塩促進のための環境作りを考えていきたいと思います。2012年に呉で開催した減塩サミットには市民を中心に、全国、各業界から2日間で約8,000人の参加があり、NHKをはじめ多くのメディアにより全国的に報道されました。このイベントを契機に減塩への取り組みがさらに全国的に広がるものと期待しております。
風薫る5月、広島、旧広島市民球場跡地でお会いしましょう。
平成25年10月31 日
日本高血圧学会 第3回臨床高血圧フォーラム
会 長 松浦 秀夫
(社会福祉法人恩賜財団済生会支部 広島県済生会 済生会呉病院 院長)
「減塩サミットin広島2014」実行委員会